地球外に滞在している人がいる
銀河の彼方へ日々交信してる人がいる
月の裏側も知っている
でも・・でも・・
サンタクロースは・・・・・存在する!!
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「ん〜何でクリスマスなの、もう!!」
ガラ〜ンとしたオフィス、パタパタ駆けていく足音。
「ふぅー」
今日何度目のため息なんだろう。
まるで親の敵のように睨みつけいたパソコンから目を上げた。
ブラインドの隙間からイルミネーションが煌めく。
「もう帰ろうか」
誰もいない部屋に呟いた。
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「クリスマスは誰と一緒に過ごすんだ」
冷やかしなのかやっかみなのか、背中に声を聞きながら俺は指をヒラヒラさせた。
「ふぅー」
誰かと過ごす・・・・・そんなことはとうの昔に諦めていた。
温かな楽しい夜、何気ないことで微笑み合う。ケーキとスパークリングワイン。
「帰るか・・」
イグニション・キーを入れた。
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こんなにもイルミネーションは華やかではなく、ましては青色なんてなかった頃、
「きれいね〜きれいだね〜」って見とれていたのはここだったのかしら。
周りの景色は少し変わったけど、木々は変わっていない。
ここを覚えていたなんて・・・・幸せの記憶なのね。
あなたは覚えているかしら
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パーキングに車を入れ久々に俺は歩いた。
誰もが恋人と見つめ合い、他の人なんかには目もくれない。
グルグル巻いたマフラーから目だけを覗かせて、俺はあの木々を見上げた。
「きれいだな」
思わずありふれた言葉が紡ぎ出された。
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人目も憚らないカップルに辟易をし、まるで拗ねてるように思うだろうなと感じつつも足早に通り過ぎようとした。
木々を見上げながら私の横を通り過ぎた背中に「ハッ!!」と立ち止まった。
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カツカツ・・ひとりの靴音が俺の横を通り過ぎた。
「ひとりは俺だけじゃないんだな」
カッ!と靴音が止まった。
思わず俺は振り向いた。
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「元気だった?」
「ええ、私は元気よ。でもあなたが怪我をしたことも元気だったことも、落ち込んでいたことも・・・みんな私は知ってるわ」
「・・そうか・・私生活ってものがないからな」
「ううん、そうじゃなくて私には嬉しかった。知らないで心配してるより知って心配してる方が」
「でも俺は知らなかった、君がどこにいるのか誰といるのか」
「・・・私は何も変わっていないは、あなたと会えなくなってから日々が重なったってことだけで・・・・なにひとつ」
「・・・なにひとつ・・・・・・」
「そう」
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「・・・贈り物も花も何もないな」
「それは私もよ・・・・」
「君が贈り物なのかな」
「サンタクロースの?」
「いいや、神様からのだよ」
夜空に星が瞬く。
窓にシルエットが重なる。
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科学はすべてを明らかにする。
しかし恋だけは例外である。
さあ今宵NORADでサンタクロースを追跡しよう。
もしかして・・・・・
ほら・・・・・
あなたの家の真上かもしれない。
サンタクロース
I LOVE YOU
これからもよろしくお願いいたします。
お言葉をいただけますか?
冬のソナタ
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