['05サンタ・・4?文字の秘密] パーティの思い出

笑って許してください

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「へ?!」
「だめかな?」
「だって!」
「お願い!お願い!!!」
「・・・・」
「ねぇ!ヌナ・・・・・」



って、押し切られたのが11月の13日

ーこの素人がどうしたらいいのよー
って叫んだら、彼ったら
ーだっていつもの仕事だろ?ー
ーあのね!もう言うだけ疲れちゃう。わたしの仕事って本当に知ってるの?ー
ー・・・ん・んん・・ん・・・・・ー

はぁ〜〜〜絶対にわかってないわ、そこらのお若いお嬢様の泣き言も一睨みで黙らせる怖〜い管理職よ、なのに彼に掛かったらそこらの小娘と何ら変わりがない・・・自分に・・・でもね頼られるってこれで結構好きだったりして・・・・・・でもどうしよう!!!!
こんなこと畑違い、ましてや・・・・・・・・絶対無理!


無理無理・・・絶対無理ってお題目のように唱えていたって何の解決にならないことは、
百も承知。
しかも悲しい性で無理難題にどこか俄然と張り切ってしまう・・・・・。



時間がない、なんとしても突っ走らなくては。
リストアップして・・・・彼からも是非ってメンバー表は届いたけど、これが結構やっかい。
わかってるのはHNだけ・・・・・・・・。
これでどうにかしろって、鬼より酷い・・・・・・アッ!これっていつも自分がいわれてる言葉よね・・・・なんか・・・。



ー大体この日は大概大事な人を過ごす日なのよー
ーそうだよ、だからいいんだよー
ー後で大きなクレームになりそう・・・ー
ーそれぞれが大事な人と過ごすけど、僕だって大事な人と過ごしたいんだー
ーでも、この日って・・・・避けた方が・・・・ー
ーでも、この日を避けたら収拾がつかないと思うけどー
ー・・・・確かに変な一理はあるな・・・ー



招待状

12月24日
あなたと過ごしたい、そんな想いを叶えてくれませんか

場所: ファンタジーハウス
時間:午後11時から
ドレスコード:あなたが1番ステキ に見えるもの
会費:ありません





こんな招待状が届いたらわたしだったらきっと”ポイ”だわ。
でも・・・・・差出人を見て・・・・・どうかな?

さあ、ここまではひとりでも大丈夫、これからなのよ大変なのは。
んんんんん・・・・・・
さてさて秘密は守らないと・・・・・でも苦手なのよね・・・こんなに細かいことって。



音楽の選曲は・・・彼女よね、いざとなったら生演奏ね。
会計全般はあの方、同然・・・プロだもの。
返信葉書の仕分けは・・・・緻密な彼女、子どもがいたって大丈夫よ、しっかり者のオット様も付いてるし。
外のドアを開けるのは寒さに強そうな北国の彼女たちふたりね・・・でもこれが1番の役得かも。
受付は・・・・やっぱ顔が広そうな・・・・。
それから・・・・あれもでしょ・・・・・これもね・・・・・。



「ねぇ、ヌナ準備は出来た?」
「・・・・もう少し・・・」
「あのね、こんな時悪いんだけど・・・」
「・・・なに!」
「怒んないでよ・・・・あのね。ちょっと帰ってくる」
「・・・ふぁー!?」



「ねぇ、ヌナ準備は出来た?」
「あのね・・・・今日いつだかわかって聞いてるの?」
「心配はしてないよ」
「こっちが心配よ、本当に来られるの。なんかドキドキものよ」
「ふぇ?!ヌナがドキドキ・・・そりゃどうしても見なくっちゃね」



11時から始まったパーティ・・・・・・。
参加メンバーを最終確認後、そっとドアが施錠されていく。
携帯電話が使用できないように会場内にバリアが張り巡られる。
大きめなバックはクロークで預かっていて、招待客は小さなパーティバックのみ。

どこかで誰かが小さな声でカウントダウンを開始・・・・。
その小さな声を捉えて会場内が微かなざわめきの中、しだいにひとつの声となって数え出す。
ー・・・・エイト・・セブン・・・・・・・・・スリー・・ツー・・ワン・・・ー

何故か静まりかえった会場
2階のテラスに繋がるフランスドアが音もなく開いた。

息を呑み込む人達
ドッと沸き上がる歓声






ー世界の平安をー

彼の祈りとわたし達の心が神様に届きますように・・・・・・・・・・。

Merry Christmas!



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いかがでしたでしょうか。
想像の翼が大きく広がることを祈って。

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