5 <ユジンの告白>


「ジュンサン・・起きている?」
ユジンの声に僕は目を開ける。
「どうしたの?眠れないの?」
「・・うん・・」


ユジンは明日、いやもう、今日ソウルへ発つ。時間はあまり残されていなかった。
「ユジン・・疲れていないなら、もう少し話そうか?」
「・・うん・・」


ソファに座ると、ユジンは僕の肩に寄りかかった。
「ねえ、ジュンサン。私ね、あなたが死んでしまったって聞かされた時、私、あの時、こう思ったの。
あなたがどこかで私を探している気がして・・あなたがどこからか現われそうな気がして・・
私もあなたを探してしまった・・でも、ジュンサン、あなたはどこにもいなかった・・
あなたが、歩けなくなっていても・・、腕を失ってしまっても・・、どんな姿になっていても私と一緒にいてくれたら・・そばにいてくれたらって・・」
ユジンの声は涙声となり、次第に小さくなっていった。
「私ね、今、あなたが生きていてくれて、また逢う事が出来て、本当に幸せなの・・ジュンサン、ありがとう。私のところに戻ってきてくれて・・」
肩に、ユジンの涙を感じた。


ユジン、君は僕の事を、そんなに深く、深く、愛してくれているの・・・
僕の頬に涙が伝った。ユジンが涙をぬぐってくれる・・
「私ね、この世にいる限り、二度と離れたくないの・・ジュンサン・・」


僕も、ユジン、君に言いたいことがたくさんあるのに・・
僕が君をどのくらい愛しているか・・でも、言葉では言い尽くせない。


ユジン、
これからの僕を見て・・
これからの僕が君への愛を証明していくよ・・ユジン・・


ユジンはソウルへと 飛び立っていった。





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