「Back and forth 〜フランク・シン In Manhattan〜D」

              「Back and forth Dより  〜As time goes by〜  by 思い草」

縒糸のように幾重にも幾重にも、数々の色が混ざり合い、多くの時を越え大勢の声を聞きつつ。
彼「ペ・ヨンジュン」の生み出した世界から、花の種子が零れるが如く物語が広がります。
「Back and forth 〜フランク・シン In Manhattan〜」より
                                   原案:思い草  サポート: yoshino & komomo


================================================



フランク、またあなたは行ってしまった。
あなたに抱きしめられ、確かにあなたの温かみを感じたはずなのに・・


まだ、何か怖れているの?
あなたの探しているものは、何?


プロムのパートナーにあなたが私を選んでくれたこと、感謝している。
私がいた世界、それはひとりぼっちの世界。
誰も私のことなんか振り向きもしてくれなかった。
コンプレックスの髪の色 その長い髪を引っ詰めて、度の厚い眼鏡が手放せない私。
ママが時々私を見て、そっとため息を付いているのを知っている。
― リンダ、あなたのその赤い髪、とても綺麗なのに。眼鏡を外しなさい、緑の瞳が輝くわよ。
   誰も理想通りに生きていけないのよ ―
そんなこと言ったって・・・

そんな私がいつも憧れていた世界、それは本の中のロマンス、夢の国。
いつも、その主人公は私、そしてあなたが相手役だった・・


プロムにフランクから誘われたことがわかると、私以上にママは飛び上がって喜んでいた。
― リンダ、ママに任せなさい。とびっきりのLadyにしてあげる ―

なにかがはじまるのかも・・・・そんな期待に私の胸は弾んでいた。
私は初めて、お化粧し、髪をカールさせ、眼鏡をはずした。
可憐なドレスをママが選んでくれ、パパがプレゼントしてくれた。
いつもはろくに見もしない鏡の中を、私は覗き込んでいた。
― だれ?―
― 私なの?―

フランク、あなたの目にはどう映ったの?
あなたが迎えに来てくれたとき、あなたの頬がほんの少し赤く染まったの。
あれは私の願い? それとも妄想? いえ、見間違えるはずなんかない。


あなたとは結局、何も、何もはじまらなかった。
だから、何も終わらなかった。私の中では形を変えながら続いていったのよ。
私の中の果てしない物語として。

あなたは私の前から忽然と消えてしまった。
あなたは私にひとつの贈り物を残したわ
「自信」という名の。

厳しい現実の世界、そこへ飛び出していく事が出来たのもあなたの贈り物のお陰なの。
だから、また会えたのよ、あなたと。


あなたの噂を聞いたわ
【冷酷な企業家・氷の男 フランク・シン】
フランク、あの頃よりもあなたは冷たい目をしている
・・まだ、探し物は見つからないのね。


あなたと会って知りたいことはただひとつ
あなたの思い出の中に私はいるの?
もしそこにいるのなら私はどんな姿をしているの?
あの時の私なの?
フランク、私の中の物語はまだ終わっていないのよ。


ジョアンナから教えてもらった話・・ 私は悩んでいた。
私の結婚した相手はとんでもない男だと・・
彼女は策略により自分が育ててきたホテルの経営権を奪われ、所有していた株も取り上げられてしまったと。
裏で行われている幾多もの悪事
私にもやがてはじまるであろう裏切り行為
「あいつなんかに泣かされる女は、私が最後でいい。」と彼女は言った。


あの日あの時あなたと再会した。もう、最悪な再会。
あの瞬間私は決めたの、ジョアンナの計画に乗ることを。
私の背中を押したのはやはりあなただったのよ、フランク。


新しいスタートラインに立とうとしたとき、あなたは私の手を引いてウォーミングアップをしてくれた。
あの時のように。
自信という花束を持って。
私はひとりで走り出そうとしていた。
あなたの閉めたドアの音がスタートの合図だった。


あなたの探し物は一緒に見つけることはできなさそうね。
今は氷河のようなあなた。
あなたを春の日差しで包み込むのは、私ではないのね。


―  フランク。いつか、きっと見つけてね。 
   あなたにしか見えない大切な探し物を  ―



================================================


2004/10/21UP

                              ご感想をこちらへ



冬のソナタ To the Future 2005 Copyright©. All Rights. Reserved
当サイトのコンテンツを無断で転載・掲載する事は禁じています